| たんぽぽ舎 パンフレット |
52 東海地震と浜岡原発事故 |
| 第一刷 2002年1月発行 第二刷 2003年5月発行 山崎 久隆(たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)著 36ページ 400円 |
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(本文より) はじめに |
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| 今日は私が話をする前に少し元気になれる話があって良かったかなと思っています。今日私がこれから話をすることは、普通に聞けば、絶望的な面が大きい話ですから、それを少しでも回避する手段を前提として、今日の話し合いがもたれるということは、それだけで全然違った未来が見えるんじゃないかなというふうに思います。 |
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| 「東海地震想定域」の上に建つ浜岡原発 | |
| 地震の話というのはもうすでに何度も繰り返されていると思いますので、そんなに詳しい事は今更私が言うことはないと思います。 「浜岡原発の真下は想定震源域である」これは誰が見ても間違いはない事実であります。ただ、若干最近変わってきているのは、想定震源域の角度とか、位置とかが、いろいろ最新の地震学、地質学の知見で多少変わっているかなという位ですが、本質的な違いはないですね。(図1) そこだけ簡単に言えば、これは、どこにでも引用される有名な石橋モデルですが、浜岡原発の真下にこれで言うと、幅70km、長さ115kmの長方形型をしていますが、実際にはこういうきちっとした長方形ではないわけですが、モデルとして書いてありますので、長方形型の実際に地震が起きる時に動くだろうという断面図ですね。角度約34度で海側に傾いているという形ですが、学者のなかにはもっと垂直に近い形で立っている、立ち上がっているという説を唱える人もいます。この差し渡し115km、幅70kmというのは、これだけ動けばマグニチュード8を越える巨大地震が発生をするサイズになります。だいたい8000平方キロメートルを越えるような面積が動くというだけでも、想像を絶する巨大な岩盤破壊であるということが分かります。 |
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| 地震の真上に建てた唯一の原発 | |
| ひとつ重要な問題であまり多くの人が指摘しないことに触れておきますが、日本の原子力発電所は立地の場合には重要な原則があります。それは何かと言うと、「大きな地震を起こす活断層の上には建てません」という原則ですね。 これは阪神淡路大震災、兵庫県南部地震あるいはそれ以前以後いろんな地震が起きる度に市民団体が国や電力会社に対して、「地震の時、原発は大丈夫か?」という場合に、常套句の如く語られました。 「今建っている原発にしろ、これから立地する原発にしろ、周辺には大きな地震を起こすような巨大な断層がないことを確認している」ということですが、同じことを中部電力も言うんでしょうかね。 これが問題なのは中部電力の場合は断層どころではないのです。真下が「震源断層面」という実際地震を起こす本体そのものが存在することなのですね。地表に現れているのを活断層と言っていますが、あれ自身が地震を起こしているわけではありません。地震が起きた後に地表に現れた傷ですね。地殻の傷、地表の傷です。本当に地震を起こしているのは、その地下5kmあるいは50km、学者によっては15km説を唱える人もいますが、そういう深さにある震源断層面という地震を起こすところ、具体的に破壊が起きるところ、そこが地震の発生点になる訳です。 したがって、活断層の上に原発を作りませんというのは論理矛盾というか、地震学的には無意味な話でして、正確に言うならば、「震源断層面の真上に作りません」ないしは「近くに作りません」と言うべきです。何しろ地震が起きるそばに建てちゃいけないわけですから。 中部電力浜岡原発の場合はこの震源断層面の真上に建っている。つまり、「地震の真上に建てました」と正直に言わなければならない原子炉。これはおそらく日本で唯一ですね。今まで有力な活断層が原発の敷地内に発見されたという話はとりあえず聞きませんので、浜岡原発のような例は極めて特別な例であろうというだけに恐ろしい例だと思います。 (続く) |