文責:いろりばた会議事務局
| 地震の基本知識と浜岡原発……柳田真さん | |
| (劣化ウラン最新事情)低線量被曝は危険だ……山崎久隆さん |
| トップページへ戻る | いろりばた会議年表へ戻る |
日本は地震大国で、世界の地震の10〜15パーセントが日本で起きている。こんなに地震が多い国というのは珍しい。その世界一の地震国の上に50基以上も原発が建っている。国の地震予知連絡会が指定した「地震危険地域」に、浜岡原発を含めかなり原発がある。
原発の耐震設計の基になる「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」は、まだ地震学が今ほど十分発達していない1978年に作られ、81年に少し変わったが、基本的にはそのまま。「この20年間の地震学の進歩は著しいが、この成果はこの指針には取り入れられていない」と理学博士・石橋克彦さんは指摘する。「指針」では、活断層がなければマグニチュード6・5より大きな地震は起こらないという前提に立っているが、最新の地震学では、活断層がなくてもマグニチュード7級の地震が起こるという。
この10月から施行になった、軽微な傷なら原発の運転継続を認める「維持基準」について、理学博士の荻野晃也さんは「原発の耐震設計では常に新品同様であることが前提になっており、地震に対し弱くなる可能性が高い」と指摘する。
東海地震の直撃を待つ浜岡原発。チェルノブイリ1基であれだけの被害だったが、現在4基ある浜岡原発が一つでもやられればどうなるか。ちなみに、風が西方向から吹いていると、半日で東京に放射能が来ることになる。
市民団体ウラニウム・メディカル・リサーチ・センターを主宰しているアサフ・ドラコビッチ博士が来日している。彼は前の湾岸戦争、アフガニスタン戦争、そして今回のイラク戦争と、3回のウラニウム兵器を使った戦争の環境被害および人体の影響とを調査してきた。今回初めて生で話を聞いたが、激烈なものだった。イラク全域が高濃度に汚染されているという印象だ。
今年、ドイツのハンブルグにおいて第3回の世界劣化ウラン会議が開かれ、約200名の参加者のうちの1割をジャーナリストや学者などの日本人が占めたということが注目された。そこで発表されたのが、ECRR(ヨーロッパで低線量被曝の問題に取り組んでいた人たちが作った市民団体)の、低線量被曝に関する報告だ。現在各国の被曝線量の規制の基になっているICRP(国際放射線防護委員会)勧告のモデルでは、低線量被曝の領域では、被曝線量が低くなるほど人体への影響も減っていく「確率的影響」という考え方だ。これに対してECRRのモデルでは、「低線量域においても非常に高い被害のピークが存在する」としている。この条件は、人体に入った放射性物質が局所的に被曝を与えたときに発生する。ハンブルグ会議では、イラクやアフガニスタンの人に染色体異常が多く、更に、チェルノブイリ原発事故で消防士にも同様の染色体異常が多発しているという報告がされた。実は、福島原発の作業員の染色体にも同じ異常が見られるという研究論文が以前あった。このECRRの理論が確立されれば、原子力産業、特に再処理工場は終わりということになる。
オランダ軍がイラクのサマーワに派遣される時に、アメリカの「何でもない所だ」という説明を真に受けたが、実は米兵自身がサマーワで劣化ウラン弾を使ったと書いてることが明らかになり大問題になった。今回、日本も騙されるのか。イラクは現在、ゆっくり進行する「スロー広島」の状態にある。真の国際貢献というのは、自衛隊を千人イラクに送ることなどではなくこういう兵器を廃絶させることだ。
| トップページへ戻る | いろりばた会議年表へ戻る |