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2003年9月28日のサンデープロジェクトは、シリーズ「検証アメリカの戦争」の第1回目として劣化ウラン弾を取り上げた。副題は『見殺しにされた米軍兵士 米国が隠すイラク戦争「死の兵器」』という、かなりショッキングなものだが、内容は副題に劣らず衝撃的だった。
原発の核燃料や核兵器を製造する際に発生する「劣化ウラン」。それはまた「核のゴミ」でもあり、米国70万トン、日本1万トンなど、原子力を利用する国のうち、ウラン濃縮を行っている国に大量にたまり続けている。この核のゴミの転用先として目をつけられたのが劣化ウラン弾などの兵器への転用だった。
91年湾岸戦争でも320トン(米国発表)が使用され、今回のイラク戦争では1100トンとも2200トン(国連やNGO分析)とも言われる量がイラク各地にばらまかれた。
しかも今回は、バグダッドやバスラなど人口密集地対にも大量にばらまかれたことが確認された。
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イラク現地調査
番組は、まず慶応大学の藤田祐幸助教授による現地調査の場面から始まる。いたるところに放置されているイラク軍の戦車に、特有の穴が見つかると、そこに放射線測定器を当てる。たちまち環境地の十数倍の値が出て、アラームが鳴り響く。典型的な劣化ウラン被弾の跡だ。
戦闘車両だけではない。旧イラク計画省の建物。国連環境計画の報告書に劣化ウランで猛攻を受ける写真が掲載されたこの建物に、劣化ウランの弾痕が無数に残る。そこには劣化ウラン弾そのものも散乱していた。
これを集めて米軍の基地に持って行くと、米軍将校の反応は「これを見つけたのか。ちくしょうどこにあったんだ。」「劣化ウラン弾を使ったなんて知らなかった」「こんなものをここまで持ってきたのか。 おまえたち馬鹿じゃないか。」もはやパニック寸前だった。
サンデープロジェクトは、昨年もイラク取材を行っていた。そのときに出会った肝臓疾患や白血病の子供たちはどうしているのか。バスラの病院を再び訪れたときには、その子供たちのほとんどはすでに亡くなっていた。
劣化ウラン弾を使用した湾岸戦争以後、使用された地域では住民のガンや白血病そのほかの病が急増した。そして健康に異常をきたしたのは、住民だけではなかった。
米軍兵士たちにもガンや病気が続出した。湾岸戦争症候群と呼ばれ、その原因物質に劣化ウランも含まれると、多くの米兵たちが告発する。それでも劣化ウラン弾が安全だと主張し、使用し続ける米軍。
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隠された米軍の「劣化ウランマニュアル」
しかし米軍は劣化ウランの危険性を知っていた。すでに95年にはマニュアルや教育ビデオを制作していた。そこには「近づくな」「防護せよ」「除染せよ」と、短くも端的な警告が並んでいた。
このマニュアルを作ったのはダグラス・ロッキー元米陸軍少佐。「マニュアルを見れば兵士は劣化ウラン弾の危険を事前に知ることができる。ペンタゴンは私にそのマニュアルづくりに任命しておきながら、危険を承知のうえでマニュアル公表を拒んだのだ。これによりアメリカ政府には全世界に対する責任が生じたことになる」と告発する。
しかしこれほど重大な事件を米国の主要メディアは、ほとんど取り上げない。
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米軍はメディアへ圧力をかけた
6月11日にニューヨークで開催された劣化ウラン弾シンポジウム。取材していたのは日本や欧州のメディアばかりで、お膝元の米国メディアは完全に無視した。主催者のヘレン・カルデコット博士は「劣化ウラン弾の使用は戦争犯罪以外の何ものでもない」と告発する。
劣化ウラン弾の犯罪性を追及する数少ない米国人ジャーナリストのスコット・ピーターソン記者は米政府から次のように警告の手紙を受け取っている。
「あなたの記事は間接情報とイカサマ師の言い分を元にしており、間違いと事実誤認だらけである。あなたの記事のような間違った情報が「劣化ウラン弾を廃棄せよ」という、間違った方向へ世論を導くことになるのだ。」
劣化ウランを使い続ける米国の理屈はこうだ。「劣化ウラン弾はその環境に与える影響により、政治的に受け入れられず、使用できなくなる恐れがある。劣化ウラン弾以上の兵器が得られるまで、その存在は守られねばならない。」
米軍ビデオの表現をもう一度引用しよう
「劣化ウラン弾の地理は長期にわたって土壌と水を汚染する。安全のため劣化ウラン弾の汚染に近づくな!特に劣化ウラン弾のチリには注意せよ!忘れるな!劣化ウラン弾汚染から離れろ!」 |
日本の自衛隊が派遣される予定になっているサマーワは、117名の住民を巻き込む激戦を行い、そして大量の劣化ウラン弾を使った場所である。
サンデープロジェクト/テレビ朝日/30分
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